今回は新規個別指導についてです。
個別指導がいつ頃あるのか、どの患者が選ばれるのか、ある程度予測できるケースがあります。
※あくまでも当地区の場合の個人的な意見ですので予めご了承下さい。
個別指導の時期
当地区は1年を前半・後半に分けて集団指導→個別指導をしています。出店のタイミングで期間のずれはありますが7~13か月程度で個別指導が入ります。
厚生局がチェックするレセプトはオープン5か月後くらいが多い印象です。
例えば6月1日にオープンして翌年の5月に個別指導が入る場合、厚生局がチェックしているレセプトは11月分だったりします。
地方厚生局のホームページで集団的個別指導と出店情報が載っているので確認しておくといいと思います。(どちらも直近の情報しか載ってないことがあるため、前もって把握しておくことをおすすめします)
どの患者が選ばれるか
何月分のレセプトがチェックされているかは、選ばれた10人の来局日が全員被っている月から予測できます。(全員毎月来局していたら予想できませんが…)
厚生局が持っている情報はレセプトなので、レセプトを見て査定できそうな患者が選ばれます。
先ほどの例で言うと11月のレセプトを見て、10人を選びます。(11月分を中心に指導されることになるため予め対策できます。)
疑義照会に該当している、禁忌や適応外が疑われる処方、麻薬がでてる、単純に薬の種類が多い等様々ですが、査定できそうな患者が選ばれるためある程度予想できます。
「この患者さん個別指導で選ばれたら嫌だな」という患者さんは選ばれる可能性が高いので、薬歴のボリュームを増やしたり、微妙なラインでも疑義照会したりしておいたほうがいいと思います。
通常の個別指導の場合、4日前に選ばれた15人から対象のレセプト月(2ヶ月分かも)が分かれば、前日に送られてくる患者を予想することができ、早めに準備することができます。
選ばれる患者さんは決まってる?
たとえば1か月のうち一人だけ特定薬剤管理指導加算を算定している患者がいたとするとどうでしょう。
選ばれる確率はかなり高くなります。
開局後4~6か月くらいのレセプトが見られると分かっていれば、特管や乳幼児加算の算定である程度予想できます。
そして薬歴のメモに、この人は個別指導に選ばれる可能性が高い人だと書いておけば、他のスタッフもいつもより慎重に薬歴を書いてくれるはずです。
この場合のおすすめは時間稼ぎの観点から社保の人がいいです。
私の行ったことがある3県の個別指導はいずれも社保→国保→後期高齢者の順番で指導されました。
「査定できそうだけど完璧な薬歴」の罠を張るのは社保の患者さんがおすすめです。
最後に
正直、指導官次第で個別指導の内容は大きく変わります。
気合の入った指導官の場合、1時間ハラスメントを受けることになりますが、甘んじて受け入れるしかないです。
完璧な薬歴を用意して行っても必ず何か指摘して、改善報告書を提出させる指導官もいます。
そういう場合は、査定に関わらない部分は無理に戦わず受け入れましょう。
通常、新規個別指導はそれほど厳しくないのが一般的だと思います。