はじめに
<一般の方へ>
当記事は薬局のビジネスとしての側面だけを切り取ったものであり、私見によるものです。
最後までお読みになる場合は、多くの薬剤師がビジネスとは関係なく医療従事者として励んでいることを予めご了承下さい。
脱調剤報酬について
調剤報酬は公定価格で2年に一度下がり変わります。
医療費削減の昨今では2年毎に調剤報酬改定に合わせないと減収となる薬局が多いのではないでしょうか。
ビジネス的な側面だけを見ると、
調剤で売上を伸ばすためには処方箋が必要であり、
今後の改定に備え集中率を下げるためにも、
薬局間で処方箋という限られたパイを奪い合っている状況です。
私は個人の調剤薬局に転職してまだ3年です。
今までは外から調剤薬局を見てきましたが、
多くの薬局が調剤以外の業務を捨てて、調剤に特化することをビジネススキームとしてきた背景があるように感じます。
それは国が医薬分業を進める中で最も効率的であり、
決して間違えた選択だったとは思っていません。
「医師」の存在が欧米とは異なる状況で、医薬分業を推し進めなければいけなかった状況を鑑みると、厚労省の制度設計や大手チェーンの門前出店が薬局の現状に寄与している要素はあると思います。
門前薬局は日本の「患者さん文化」にも合っていたのです(若しくは作られた文化)。
しかし調剤報酬が削減される中、以前から地域密着している薬局と何らかの強みを持った薬局だけが残って行くのではないかと感じています。
基準加算やかかりつけ薬剤師指導料、在宅などに活路を見出すことももちろん必要ですが、いずれも薬剤師の労働力に比例する要素があるため限界があります。
話は変わりますが、昔、初めて牛乳を置いた大手DgSがありました。
当時は牛乳なんて売れるはずがない。ブランドを下げるだけだと同業者は思っていました。
しかし、牛乳で利益を取る必要のないDgSは、当時スーパーでは売れば利益になった牛乳を利益無しで販売しました。
安ければ売れます。
来客数が増えます。
牛乳は利益が無くても医薬品や化粧品が売れれば利益が生まれます。
今では日用品や食品安売りするDgSがスタンダードとなりました。
調剤薬局でも同様に、処方箋を持参しない人が来局するということで、処方箋獲得に繋がるかもしれません。
既にカフェやイベント、漢方相談などを積極的に行っている薬局を耳にします。
私も真似してみたいと思っているのですが、地域の特性や患者層、薬局側の得意不得意もあり、なかなか取り組めない状況です。
本シリーズでは調剤報酬以外に薬局で何ができるのか、私自身がアウトプットしてイメージをまとめる意味でも書いていきたいと思います。
記事を通して読んで頂いた方に何らかの良い影響を与えられましたら幸いです。
(そこまでの自信はありませんが)
今後のシリーズ予定
現在予定しているのは
- OTC販売について(私はDgS出身ですのでまずここに手を加えました。今より売れる商品、方法があると思います)
- 処方箋医薬品以外の医療用医薬品(これは完成済みの記事があるので別枠で)
- 開局前、昼休み、閉局後のサービス
- (インターネット販売)
記事終盤になって気づいたのですが、シリーズ化しようと意気込んでいたのですが、第2話で打ち切りの可能性に気づきました・・・
シーズン2にいけるぐらいの意気込みで頑張りたいと思います(笑)
最後に
私の勤務している薬局では基準加算は算定しておりません。在宅の実績もありません。しかしまだ利益がでています。
調剤報酬に合わせて時代に合った薬局を目指すのか、事業の多角化を目指すのか、無理せず行けるところまで行って終わりにするのか、
答えはまだ出ませんが、今日も会議という名目で社長(開設者)とビールを煽りたいと思います(笑)
最後までお読み頂きありがとうございました。
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